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太陽とシスコムーン。

執筆者の写真: 橋爪未萠里橋爪未萠里

先日髪を切った。

髪を切ってもらってる最中に大雨が降り出して、

「雨の日って落ち込みやすいんですよね」

って可愛い美容師さんは言った。

自分は天気によって気分が変わるほど敏感じゃないけどそういう日もありますねって、そんな話の流れで満月の話になって。

美容師さんのお友達には満月の日になると身体がムズムズする子がいて、先輩にも同じような方がいるけど「私は満月とかあんまり気付かないんです、でもお月見の日はお団子食べますね」って可愛い美容師さんは言った。

やっぱり女性は月とつながりが強いんですかね、自分も満月とかあんまり気にしないですね、って返しながら、むかし、好きな子と一緒に帰った日のことを思い出した。


夜も更けた帰り道。並んで歩いてたら、その子が

「見て、月が綺麗」

と、月を指差して言った。見ると上弦の月が雲の間に浮かんでて、

「ほんまや、綺麗やね」

と自分は返した。

"I love you"を「月が綺麗ですね」と夏目漱石が訳したのは有名で、「自分ならどう訳す?」って話盛り上がるネタとして「月が綺麗」を話題にすることはあるけれど、男の子で、自然に「月が綺麗」と伝えてくれる子なんていなかったから、黙って感動した。


落ちてく髪の毛を見ながら思い出した。

夏の終わり。



この記事はきっと、後々読んで恥ずかしくなるやつ。

でも残す。

エモーショナル。






おわり。




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