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私の「傲慢」と「善良」。

執筆者の写真: 橋爪未萠里橋爪未萠里

 辻村深月先生の本が好きだ。

年末に買い、お正月は実家へ帰省して東京に帰る頃には読み切りたいと思った2022年に文庫化された先生の『傲慢と善良』は、計画通り年末の新幹線の中で読みはじめ、年が明けて帰京する新幹線の中で読み終えた。


 昨今の婚活問題に一石を投じるのか、悩める男女の背中を押すのか、どんな内容かワクワクしていたら頭をぶん殴られる内容だった。

あんまりTwitterにアップしない方だけど、これを読み終えたときは「みんなに読んでほしい!」とツイートしたくなるくらい、鼻息荒くなるくらい興奮した。(結局してない)


心躍る冒険活劇でもボーイミーツガールでもないけれど、いや、ボーイミーツガールもといメンミーツウーマンではある、とにかく胸がいっぱいになった。


傲慢ってこんなにも無意識なもので、善良ってこんなに恥ずかしいものなのかって思った。

自分のこれまでの行い、善良だと思ってした行いは正しいとは限らない、それらを振り返ると居た堪れなくなって、出会った人みんなに謝りたくなった。そんなん無理なんやけどね!

どんな風に過ごしたらこんな物語が書けるのだろう。自分以外の人の感情の機微や真意に気づくのだろう。

気づいてないフリして見ないようにしてるものを言語化されて突かれて途中で「やめて!!それ以上言わないで!!」って何度も思いながらも読むことは止まられなかった。

辻村先生、、こわい人や。


おもしろかった!こわかった!

そんな感想で、おわり。


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